小学校図書館司書MARIママ、読み聞かせ絵本紹介します!

学校司書のパートと、2歳4歳姉弟の育児&保護猫2匹のお世話に奮闘しているMARIママです。読み聞かせおすすめの絵本を紹介しています。

小学校図書館司書おすすめ読み聞かせ絵本【かかしが動く!?雑誌こどものとも掲載『かかしのひみつ』】

●良作絵本雑誌こどものとも【かかしのひみつ】2007年9月618号

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スリランカのおはなしです。
横長の絵本で、少し手もとに遠い側が、読み聞かせでは見にくいかもしれません。
特に雑誌形態のため、ふにゃふにゃの絵本です。練習は必須。

学校で農園作業をしており、こどもたちがユニークなかかしを作っていましたので、「かかし」のおはなしを探しました。
残念ながら畑ではなくて、稲の収穫ときのおはなしですが、「かかし」つながりで読んでいます。

見開き一面、稲が実っているのですが、色とりどりの「たくさんの とりが、やっと みのった おこめを たべているのです。」

ということで、かかしを作ります。
息子3人とお父さんで製作。
日本とは違うテイストで、明るいかかしです。
身近なもので真似して作れそうです。

「すえの むすこが とりの はねを」…
きれいだからと、「かかしさんの みみに つける」のです。
とても存在感のあるカラフルなかかしが、黄金色の稲の中にたたずみます。

ところが。
「つぎのひ、のうふが たんぼに いってみると」
なんとかかしがいないのです。
鳥がお米を食べてしまっています。
「なんと いねかりの すんだ たんぼに たっているではありませんか。」
さあどうしてでしょう。
聞き手の子どもたちも、「えーなんで?」「あそこじゃん」と指差して疑問を口にしてくれました。

稲の真ん中に戻して、また次の日。そして次の日。
同じことが起こるのです。
「いったい どうしたことか。だれかが よるのうちに かかしを うごかしているにちがいない」

そう考え、お父さんと息子3にんは田んぼを夜に見に行くのです。
わくわく次のページを待つ子どもたち。
じゃん、という感じで、ぺらっとめくります。
雑誌の絵本はページがしゃきっと自立しないので、開きあとをつけておき、しっかりめくりきる練習をしておくとよいでしょう。

さてかかしは「ぴょん ぴょんと うごきはじめたではありませんか。」
まさかの、かかし自ら動くという事実です。
「いったい どういうわけなんだ!」
しかもかかし、答えるのです。話せるのね!?
「じつは こういうわけなのです」

かかしを作るとき、鳥の羽を耳につけました。
そのためかかしには、「とりの ことばが わかりました。」
そしてかかしがいると米が食べれず空腹だ、と鳴かれたというのです。
そりゃあ立っていられないですね。
「いったい どうしたものか」
さあ、どうやって、解決したでしょうか。
見開きの半分ずつで、左で考え、右に答えがのってしまっているので、少し間を明け、考える時間をとるようにしています。

「そして かかしは」鳥たちにありがとう、と歌ってもらうのです。
「とても しあわせでした。」
そのため、かかしももう動きません。
みんなが笑顔のハッピーエンドになるのです。

後ろ表紙が大変分かりやすい解決方法になっています。
かかしを作った学校にはおすすめの絵本です。
もし自分の学校のかかしが動いたら?なんて、考えるだけで、ちょっぴり怖くて、ちょっぴりわくわくしますよね。
田植え体験をする学校もよいと思います。
時期も秋の収穫の頃でもよいでしょう。

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