小学校図書館司書MARIママ、読み聞かせ絵本紹介します!

学校司書のパートと、2歳4歳姉弟の育児&保護猫2匹のお世話に奮闘しているMARIママです。読み聞かせおすすめの絵本を紹介しています。

小学校図書館司書おすすめサッカー絵本【魔法の靴で名サッカー選手に!でも試合で忘れちゃった。どうする?】

●ワールドカップやJ1 サッカーが熱いときに!


ワールドカップのときに読み聞かせしたサッカーの絵本です。
低学年から高学年まで、聞き入ってくれました。
その後、自分で借りていく子も多く、嬉しい反響です。

サッカーが大好きなウィリーが主人公。
けれど「サッカーシューズをもってない。買えないんだ。」
理由は書かれておらず、SDGsの視点でも、こういう子もいるんだな、と気づける絵本だと思います。

ウィリーはサッカーの練習に通っているけれど、仲間からパスをもらえず、選手にもなったことがありません。
「ある日、れんしゅうの帰り道」「りゅうこうおくれのジャージを着て」ボールを蹴る、サッカーの上手な子に会うのです。

そして始まる、無言のパス練習。
「そのうちその子が、とてもふしぎなことをした。」
ウィリーに、自分の履いていた「くつ」を「手わたした」のです!
靴を見つめるウィリー。
「目をあげると、そこには、だれもいなかった。」
聞き手の子どもたちから、えー、こわ!とガヤガヤ感想が入るシーンです。

ウィリーはその靴をきれいに磨き、次の練習の日に、はいてみるのです。
「ふるぼけたくつをはいた ウィリーは、すばらしかった!」
ボールを巧みに操るウィリーが描かれます。

そして「ウィリーは、じぶんの 目をうたがった。」
土曜の試合の選手に、ついに選ばれたのです!
土曜日まで、ウィリーはくつを履いて、いっぱい練習します。
「これは、まほうのくつにちがいない」

ウィリーは「まほうのくつ」をくれた、パス練習をした子に会いたくて、出会った場所に何度もいくのですが、「あの子はいなかった。」
不思議な話ですね。

さて試合前日、「ウィリーはなかなかねつけなかった。」
夢見まで悪いのです。
大失敗してしまう夢を見てしまう始末。

そんな夜を過ごしたので、試合は10時から始まるというのに、ウィリーが起きたのは「9時45分」!
走るウィリーの足元が大きく描かれています。
ところでウィリーは、縁起をかつぎ、歩道の継ぎ目は踏まないで過ごしているのですが…このときの絵では、踏んでしまっているのです。
気づいて、指差す子どももいます。
「ウィリーは、サッカー場までかけどおしにかけた。」

なんとか間に合ったウィリー。
「サッカーシューズを、わすれてしまった!」
と地の文でも大きいフォントで描かれています。
悲壮感ただようウィリーのオーノー!!という顔が、聞き手のこどもたちの笑いを誘う場面です。
くつを貸してもらって、いざ試合開始。
「ウィリーは、しあいのはやさに おどろいた。」

試合の場面は、臨場感を大事に、つっかえることなく気持ち早めに、中継のアナウンサーの気持ちで読み上げています。
「すぐさま、あいてがとく点したのだ。1ー0! ウィリーにボールがまわった。考えているひまはない。」
さあ、まほうのくつのないウィリー、どうなってしまうの?

「ゴール!」
これも大きいフォントで印字されています。
私も、たからかに読み上げます。

ウィリーの華麗なパス回しが描かれ、ゴールに立ちはだかる大きなキーパーと対峙する場面を迎えます。
「どうする、ウィリー?」

ゴオオオール!!!
「ウィリー、ウィリー! ボールのまじゅつしウィリー!」
のりのりで読み上げて、最後のページへ。

ゆっくり見せてあげます。
ウィリーの影に一仕掛けあるのです。
気づいて聞き手の子どもたちが指差したり、ガヤガヤ楽しそうに反応してくれます。

遊び紙も、よく見せると、月のようで、実はサッカーボールだったり、面白いです。
後ろ表紙は、私には、大人になったウィリー?がまだ大事にまほうのくつを磨いている姿に見えます。
バックに描かれた肖像画も気になります。

見れば見るほど謎が深まる、楽しさいっぱいのお話です。
ふしぎなおはなし、夢のあるお話、練習は実を結ぶよ、と紹介しています。

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