小学校図書館司書おすすめ春の科学絵本「つくし」道端のつくしは地面の中で大家族だったんです!
会計年度任用職員パートタイマーとして小学校で図書館司書をしているMARIママです。
2歳男の子&4歳女の子、保護猫の黒猫2匹、身長+30cmかつ体重2倍の夫と、どたばたわいわい暮らしています。
今日は入学式のため、勤務開始がゆったりな私も、今日は先生たちと一緒に早朝出勤です。
ということでブログの更新お待たせいたしました。
…待ってくれていたら嬉しいな。応援★お願いします!
今日ご紹介するのは春の絵本。「つくし」。
縦26cm横23cmの正方形に近い形で、絵なのに写真のようにリアルなイラストが繊細に描かれています。
この本と出会ってから、毎年つくしとスギナの助け合いを想像しながら、地面を見るようになりました。
少し意外な始まり方をします。
開いてすぐ、コンビニの袋なのです。
エコバック世代のこどもたちは、おなじみのこのコンビニのロゴ入りビニールも、あまり見たことないのかな!?
「つくしは はるの すてきな ごちそう。」
コンビニ袋にいっぱいの「つくし」がお土産なのです。
わざわざ袋を準備して取ってきたってことですよね。お土産にしようと。
この感覚も知らないですよね。
右ページにはつくし料理がいろいろ載っていますが、たべたことのある子は少ないだろうな。
私もない! 山菜的な感じでしょうか。美味しいのかな。味が想像できません。
つくしって、小さいとき、ついさわっていると、母に「汚い」と嫌がられた記憶があります。
犬のおしっこやら何やらついていると。
さて絵本に戻り、田舎の春の風景が描かれ、つくしを探しにいくのです。
「あった あった!」にょきにょき見つかります。
抜いてみましょう。
「ぬくだびに ねもとから、プツン プツンと きれてしまう。」
根っこが出てこないこと、知っていますか?
次のページで、土の中が描かれています。
不思議なのです。
地面の上ではそれぞれのつくしが、地面の下では、仲良く根っこをからめあって、つくしに混じって草の根っこまであるのです。
私はこのページで、指差しして見せてあげます。
遠くで見えにくい子には、見せにいってあげます。
科学絵本では、それほどテンポやリズムを気にする必要がないため、じっくり見せて興味関心をもってもらうことこそ大事だと思っています。
次のページ、土の中から出して、よーく観察してみるのです。
つくしと、そしてつくしに似た草、すぎな。
よーく見るとさらに気づきます。根っこに「たま」がついている。
たまを切ってみると、おいものようなのです。
じゃあ根っこの中身はどうでしょう?
実験、やってみる。
とても身近な材料でできる内容なので、こどもたちはよーく聞いてくれます。
あとでやってみよう、と思ってくれる子もいるはずです。
うんじゅうねん、つくしを見てきましたが、知らない内容ばかりで興味深い絵本です。
つくしのほうにも不思議があるのです。
「みどりの こなが パアーッと ちった。」
少し不気味な絵ですが、へえ〜と見いってくれるシーンです。
春風に、この粉を飛ばすんですね。
ここの文章が詩のようで歌のようで、リズムよく読んであげたい場面です。
虫もいろいろ描かれていて、借りてぜひ見てほしい絵です。
次のページで少し季節が進み、虫の種類も変わる。
いきいきとした緑一面のすぎなと、その地面の下の根っこの茶色さ、紫色が、とても印象的な場面です。
すぎなと、つくし。
大事な関係なのだと学ぶことのできるお話です。
「つくしの あかちゃんは、 たまや ねっこの なかの えいようを おちちのように すいながら、」と子供にわかりやすい表現で伝えてくれるのも魅力的です。
雪が降り、春を待ち。
また絵本の初めに帰る。
お土産につくしかよ、と思ったこどもたちも、最後にはつくしに興味をもっていることでしょう。
学校までの道で、つくしが見られる時期に読んであげたい絵本です。
幼児から、小学生は低学年〜高学年まで、大人も一緒に発見のある科学絵本です。
他の調べる本にも誘うきっかけとなるでしょう。
【知る楽しさ】【本で広がる世界】の入口にしてあげてください。