小学校図書館司書おすすめ母の日絵本【100円たんけん】お金とおかあさんへの感謝の伝え方を考えよう
●母の日の前に、楽しく金銭感覚を育もう！
業務中、本の検索で「おかあさん」と検索して出てきた本。
「１００円たんけん」
題名からは「おかあさん」がでてくるのかわからないため読んでみると、
母の日にぴったりの絵本でびっくり！
表紙でおさいふを持っているのが、おかあさん。
主人公の男の子は、おかあさんとコンビニにいきます。
「おかし かって」
「え？ また？」
ありますね、このやりとり。お買い物中のママあるある。はあ。
「ゴミだし したじゃん」
なんと理由までつけてきた！ かしこいぞ男の子！
「しょうがないわねえ。じゃ、１００円までよ」
おかあさんも賢いです。そっか、上限を決めればいいのですね。
１つ、というと、ピンからキリまでですもんね。
その点、１００円以内で組み合わせたり、考えますし、すばらしい返事。勉強になります。
男の子は駄菓子を数点買ってもらうのです。
次に向かったのが１００円ショップ。
ぜんぶが１００円均一。
１００円のもので仮装する男の子が面白いです。聞き手も笑ってくれるシーンです。
「「これが、１００円も するの？」と なれば レジには もっていかない。」
「そのねだんに みあっているか どうか かんがえて ものを かっている。」
よむだけで、お金のことを考えるきっかけになる優秀な絵本です。
ここでおかあさんが、昔は物々交換をしていたんだと教えるのです。
男の子の「ぶつぶつこうかん？ もんく いってるの？」という反応がまた笑いを誘います。
とても学びのある見開き１ページです。
わかりやすく、ゆっくりめに読み上げます。
そして親子は、探検にいくのです。
「１００円が なにと こうかんできるか しらべるの」
商店街へと向かいます。
まずお肉。
豚肉ならこれくらい。牛肉だとこれくらい。
と並べて絵にしてくれています。
どっちが多いかな、少ないかな？ 参加型で読んでも面白いでしょう。
魚屋さんではどうかな。
「たこ １００円分」と頼むと、魚屋さん即答。
「それは ムリ」
この場面の魚屋さんの、タコ口が笑いを誘います。
１００円で買うことができるものを教えてくれます。
八百屋さんだったら？
ケーキ屋さんだったら？
おすし屋さんだったら？
パン屋さんだったら？
みんな１００円で買うことができるものが、絵になってわかりやすく理解できます。
そしておかあさん、宝くじ屋さんへ。
１００円の宝くじが１枚買えました。
１等だったら、「７７７まん円です」
宝くじをかかげるおかあさん。背景にはまぐろ。
７７７万円で「まぐろの おすし いくつ かえる？」
夢が広がりますね。
次はパーキング。
１００円で２０分停められる駐車場もあれば、○分停められるところもある。
不思議ですね。
「ものの ねうちって おもしろい。」
そして最後。
「あしたは ははのひ。」
男の子は、貯金箱からおかねを出して、買い物にいくのです。
さあ１００円で、何を買うのでしょう。
最後に母の日サプライズにつながるとは、予想外。
楽しく学べる絵本でした。
母の日より前に、親子でぜひ読んでみてください。
司書や読み聞かせする方は、ゴールデンウィーク前後に、こどもたちに、金銭感覚と、母の日にサプライズをするという発想を、絵本から伝えてあげてください。
参考になりましたら嬉しいです。
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