小学校図書館司書おすすめ読み聞かせ絵本【まないたにりょうりをあげないこと】つまみ食いするまな板登場!
●通年全学年、不思議で笑える、見入ってしまうお話絵本
【Amazonはこちら】タイトル『まないたにりょうりをあげないこと』と読んだだけで、「え?」と不思議そうな聞き手の子どもたちです。
表紙も不思議。
まな板に顔があり、ステーキをもらう瞬間のようです。
どういうこと?笑
「ヒャア~」
という悲鳴でいきなり始まります。
「まないたが、エビを たべる しゅんかんを!」見たせいです。
コックは動揺して、厨房の他の人に言うのですが、「だーれも あいてに しません。」
人気のレストランで厨房は大忙しなのです。
まな板が食材を食べたなんて、ふつう信じませんよね!笑
何人ものコックが描かれています。
閉店後、コックはまな板を調べてみました。
普通のまな板のようです。
「おかしいなあ~。」
試しに海老を置いてみることにしました。
まな板がまな板らしくしていようとスンとしていた顔が、悩ましい顔になり。
「ムシャリ!」
食べてしまうし、「あ~あ、みつかっちゃった。」とお話までするのです。
笑いが起こるシーンですね。
実はこのまな板、今までもつまみ食いをしていたんです。
白状して、お願いをいうのです。
「レストランの りょうりを たべてみたいな~」
頼まれたコック、こっそり次の日から、料理を食べさせてやるのです。
「まいにち こっそり」一ヶ月、二ヶ月。
気づく子もいますが、遠くの子は気づけないので、読み終わってから、またこのページを見比べさせてあげたりしています。
まな板、成長しているのです。
肥えていっている!笑
「そして、3かげつ たった ある ひ…。」
怖いコックさん登場です。
「そんなに おおきかったか?」
確かに、豆腐のような、段ボールのような、戸棚のような、まな板らしからぬ茶色いものになってしまっているのです!笑
料理長に指摘され、つまみ食いをさせていたコックは白状します。
「いま すぐ この おかしな まないたを もって みせを でていけ!」
謝りつつ走り去ろうとするコック。
ページめくり、他の厨房のコックたちまで、申し訳ない顔で挙手するのです。
なんと実は、いろんなコックさんから料理をもらっていたんですね、まな板!
まな板は、みんなをやめさせないように、料理長にお願いします。
確かにみんな辞めさせたら、レストラン営業できませんしね。
料理長、貼り紙をして、見逃すことにするのです。
この貼り紙が面白い!
絵もついているのです。
「まないたに りょうりを あげないこと。まないたは りょうりを たべないこと。」
つまみ食いしないまな板は、もとのまな板のサイズに戻ります。
が。
奥付け手前のページ、よーく見せてあげたい!
つまんでるつまんでる!
やっぱり食材をかじってしまう、おちゃめなまな板なのでした。
遊び紙はレストランの美味しそうなメニュー表になっています。
2歳4歳のわが子に読み聞かせても、ウケますし、このメニュー表で、注文遊びしますよ♪
表紙と裏表紙は見開きで最後、見せてあげたい。
絵本を見せた瞬間から、笑いが起こる絵本です。
遠目のきく、輪郭のしっかりとしたイラストです。